ある日の任務、簡単すぎてイライラしてたときに起きた事件。

真っ昼間の大通りで人斬っちゃった。



「キャー!!」

「人殺しだぁ!」



当然、周りの奴らは騒いで
でもそれすらも、どうでもよくて
逃げようともしなかった。
このまま居たらヤベェのに。早くとんづらしなくちゃ面倒なことになんのに。
無表情でつっ立ってたら、警察がやってきた。でも…



「皆さん!安心してください!これは大道芸です!
 この芸人のマジックのリハーサルです!」



見知った顔が居た。



「一般の方のリアクションを計るため、大通りで練習をさせていただきました!」

「な、なんだよ・・・」

「驚かすなよな」

「誠に申し訳ありませんでした!ご協力、ありがとうございました!」



周囲の目は段々退いてった。
騒ぎを片付けた同僚、は顎である方向を指し俺を見た後行った。
俺が殺した筈の奴は起き上がって、そのままについて行った。
俺もその指されたところ、裏通りへ行った。



「誰が芸人だって?」

「あんたの格好、どっからどう見ても芸人でしょ」

「ワイヤー、返してくんない」

「ワイヤーにナイフ使ってるあたりも芸人っぽいわよ」

「うっせー」



いつ盗ったのか、は俺のワイヤーを使って死体を動かしてた。
ふと、の姿を見た。
大通りに居たときは後ろ姿、今の裏通りは暗くてよく見えなかったけど



「なんかすげー女っぽくね?」

「あたし、一応女なんだけど」



あと髪も長め。私服姿は見たことなかった。コイツ結構スタイルいいじゃん。
まぁヴァリアーの制服は略男用だから、女のが着てもブカブカで格好悪いだけだった。
だからヴァリアーの女がお洒落してるとこなんて見たことなかったな。

私服姿のはギャップのせいか、
すげー綺麗だし、すげー色っぽいし、



「すげー可愛くね?」

「口説くなら、他当たってください」



いつもと変わらないその減らず口は、ちっとも可愛くねェけど。
でも真面目に見惚(みと)れる。このオレが。
なんかヤバい。本命きたか?惚れそう。



「大体、何昼間の大通りで殺ってんの!ボスにバレたらクビじゃ済まされないよ」

「しょうがねぇじゃん。王子イライラしてたんだよ」

「理由にならないんですけど」



あぁーあ。なんでこうなっちまうかな。警察より面倒な相手に捕まった。



「こっちだってオフの日にアンタと会いたくなかったよ」

「読心術?」

「顔に書いてる」



オレ顔半分、髪で隠れてんだけどわかんのかよ。
マーモンだな、読心術なんて教えたの。
はぁ・・・適当に流せないかな。



「・・・今度からは止めてよ」

「ん?素直じゃん」

「顔に出てるってば。これ以上言っても無駄でしょ」

「王子のことわかってんじゃん」

「そりゃね」



諦めたようにため息を吐くは瞼を伏せていて、
そんな仕草すらも色っぽいと思ってしまう。
肌白いな・・・脚も長ェし、髪がスクアーロに負けないくらいサラサラ。王子には劣るけど。
知らず知らずにを凝視していた。
普段は見えない肌にストレートの髪が掛って、くびれがあって。
吸い込まれるように、の頬っぺたに触れた。



「んっ・・・・・・・・・何」

「別に。なんとなく」



触れるだけの、音もないキスをした。
自分でも驚くぐらい、ゆっくりで優しいキス。



「なんとなくで唇にキスする?」

「が色っぽいのが悪い」

「人のせいにしないでよ、ワガママ」

「だってオレ、王子だもん」



女・・・ってかコイツってこんなに色っぽかったっけ。
頭の隅で思った。唇柔らかいし。
そこで睨むんじゃなくて、物欲しそうな顔すれば完璧なのに。
・・・・・・オレがそうさせればいいか。



「はい、お姫様レンコー」

「ちょ、連行って…」

「オレのベットで遊んだげるよ」

「け、結構です!あたし、今日一日中オフなのに」

「じゃあ一日中、ベットの上だ」

「冗談じゃない!」

「拒否権ないから。っつか王子に力で勝つつもり?」



有無を言わさず、を担いで行くオレ。
いつもの媚売ってくるバカな女共より、今日は楽しめそうだな。




ランク急上昇

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ベルカラー。個々的には好きだけど、この色合いは微妙だな・・。 ってゆーか、雰囲気と色が合わない気がする(ぉぃ ・・・今日はおでんだぁ(逃避 2007.10.18