「フシギダネ!なきごえ!」
「ダネフッシャー!!」
「ヒトカゲひるむな!」
「カァ・・!」
「こら!おまえたち!」
バトルの最初にのうりょくを下げるのは基本。後に有利になる。
バトルと決まった瞬間、私との距離を開けようとしたとヒトカゲだったが、
距離が開く前に先手必勝。
「バランスをくずしたところで、たいあたり!」
たいあたりしたフシギダネの力も借りて、ますます遠くへ飛ばされるヒトカゲ。
「ヒトカゲ!!」「かぁっ・・・」
よし。けっこうダメージ与えた。あと一押し!
そう思うとヒトカゲは立て直し、それをみたはニヤリと笑った。
「ヒトカゲ!にらみつけて、ひっかく!」
「カァッ!」
「ッダネ!!」
(・・早い!)
気づいたときには、すでにヒトカゲは目前で避けられなかった。
ぼうぎょ下げられた上でのこうげきはマズイ。これで五分五分。最初にこうげき下げててよかった。
次当たるとヤバイかも。ここはもう一度こうげき下げとこうか。
「なきごえ!」
「にらみつける!」
と声が重なる。読まれてた・・・。
を見ると不敵に微笑んで、ヒトカゲを見た。(っくる!)
「ヒトカゲ、にらみつける!」「カァッ!」
「(この無意味なタイミングでっ?)フシギダネっ」
意外な展開についていけない。だけど考えれば、これでは相手のこうげきを下げても意味がない。
マズイ、カバーしきれない・・!攻撃するしか…
「ひっかく!」「カァーッ」
「ダネッ!!」
―思ったときには遅く、攻撃を受けたフシギダネは私の腕に飛び込んできた。
フシギダネを支えて、床に座る。
ヒトカゲをボールに戻したが近づいて、私に手を差し伸べる。
「あの無意味な“にらみつける”は、陽動だったのね」
「フン。あのくらいの陽動にひっかかってんじゃねえよ」
の手をとって、私は立ち上がる。
抱きしめていたフシギダネに「ありがとう」と言ってボールに戻すと
はフシギダネのボールを奪って、回復システムに2匹をおいた。
「こりゃおまえたち!!」
「いたっ」「いてっ」
本日2回目の、頭への衝撃。それはオーキド博士からのものだった。
まぁ。研究所であばれたら、そら怒られるわな。
研究所はバトルしたにしては綺麗だったが、多少散らかっていた。
助手のみんなが片付けをしている間に、私たちはオーキド博士からの説教状態だ。
二人並んで正座して、目の前の博士を見る。
「・・・どうせ、これからのことはわかっとるんじゃろ?」
「はい」「もちろん」
なぜポケモンを渡したのか。いまだ持っているポケモン図鑑を取り上げられないのは。
これから、旅する理由は…
「ポケモン図鑑を、完成してきてくれ」
「「はいっ!」」
みつけたポケモン:2匹
つかまえたポケモン:1匹