今日も陽射しがつよい日だ。
日焼け防止のためのカーディガンが暑い。でもクリームはこの暑さじゃ汗で落ちてしまう。(の上べたつく)
麦わら帽を被りなおして、次の花壇へと水をやる。
全ての花壇に水をやって家へ入いると、台所にママがいた。


「!そういえばオーキド博士が呼んでたわよ」

「はーい、ママ(オーキド博士の伝言は忘れちゃならんだろ、忘れちゃ)」


そう朝食中に言われたオーキド博士の伝言を受け取って、出かける準備をする。
いつもうちの電子金庫にしまってある、彼の形見であるボロボロのキズぐすり。
出かけるときはいつも持ち歩いてるそれをとって、彼の前に座って一礼。

「いってきます、パパ」

静かに階段で下へ降りて、ママにも挨拶してから出る。
カチャッ、と音がなって今日も一日が始まる。



「・・・あ、」

「あ、じゃねえよ。お前なんで迎えにきてくんなかったんだよ」



幼馴染の。けれど2年前から遠くの場所で度々修行に行ってて、なかなか会わない。
けれど今、彼がここにいるのはその修行から帰ってきたから。確か昨日の9時。
「私9時にはいつも寝てるもの」
「お前はガキか」
15才はまだガキでしょうが。いいでしょ早起き気持ちいいの。
そう言うと私の家の壁にふてくされて寄りかかってたはすくっと真っ直ぐ立って研究所へ向かってった。(も呼ばれてんだろうな)
どうせこんな早い時間、ジーさんだって起きてねぇよぐっすり寝てんだろ
とブツブツ文句言ってるを追いかけて私も行こうと思ったけど、不意に正面から風が吹いて
ママ手作りの麦わら帽が飛んでいってしまって、私はそれを追いかける。
「っ・・!」
早くしなきゃ、1ばん道路に出ちゃう!!
マサラタウンを出ることは昔から禁じられてた。野生のポケモンが出るからって、危ないって。
それでも私の帽子は1ばん道路のほうにびゅんびゅん飛ばされて、
1ばん道路に入った少し奥の草むらに引っかかってしまった。

(どうしよう・・・。でもこの距離ならポケモンも出ないだろうし、いいよね)

1ばん道路の一歩手前で止まっていた足をまた進める。
そして草むらに入ろうとした瞬間…「おい待つんじゃあ!」
とつぜんの声に驚いて振り返るとその瞬間パシッと掴まれる手首。


「お前、何やってんだよ!草むら入いるなって言われてんだろ!」
「っはぁ・・っはぁ・・・。よ、よくやった」

「、オーキド博士」


私を掴んで止めたのは。の、後ろからオーキド博士が走ってくる。

オーキド博士がこっちに着く前には1ばん道路を見て、「ココに居ろ」とすたすた歩いていった。
いや、居ろってったって、アンタ何普通に町から出てんの。
そう言おうとしたが、オーキド博士がやってきて
「、町から出るなと言ったじゃろう」
と言われ、理由を説明しようとすると、私の麦わら帽を持ってが帰ってきた。

「ほらよ」
「・・・・ありがとう」
「ドジ」
「バカ」
「(ピキッ)・・・・」

額に青筋を浮かべながら、は研究所へすたすた歩いていった。
その様子を見ていたオーキド博士が苦笑しながら、帽子にゴムをつけるように言った。
そして当初の予定通り、研究所へ向かう。



「、ポケモンは好きか?」

「?はい、すごく大好きです」

「ワッハッハ、そんなに好きかっ!なら。頼みごとがある」



ワシの一生の頼み。
お前たちに一世一代の大仕事を託そう。





『色彩、カントー地方』

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 15歳からの最年長にして最弱ヒロイン(ぁ)。その分恋愛要素を多く含めようかと。 うん・・・。10歳ヒロインがいないのは、夢じゃなくなっちゃうからです(ぁ ちょっとクールで、でもポケモンには熱心な。温度差が激しいヒロインです。 2008.09.12